折形デザイン研究所

Origata Design Institute

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仕事+その他 正月飾り(木、火、土、金、水)

はじまりを慶ぶ。[粋更kisara]の正月飾り。

まっすぐに伸びる木。あかあかと燃える火。足元のやわらかな土。
そのなかに満ちる豊かな鉱物と、絶えることのない水の流れ。
どんなときも常に私たちとともにある「木」「火」「土」「金」「水」は、
古代中国を起源とする陰陽五行説における、万物組成の五元素です。
一八一八年創業の奈良晒の老舗・中川政七商店から生まれた[粋更]と 礼法・折形の精神と様式を現代に伝える[折形デザイン研究所]は、私たちを包む大いなる自然の力と、伝統の息吹を身近に感じる暮らしのために、五元素を象徴する素材を麻と和紙を使って包み、五種の正月飾りをつくりました。
来る年のはじまりを、そして今ここにあることを慶ぶ、新しい祈りのかたちです。

[正月飾り 木]

地に根ざし、天に向かう。「木」は、「気」の姿に通じます。
悠久の歴史を呼吸する、奈良県・十津川村の檜。まさに清廉の佇まいともいえるまっすぐな木目に、美濃楮でつくった生成の和紙を沿わせて折り、麻の繊維・麻苧で結んだのが「木」の飾りです。眺めているだけで、自然と背筋が伸びる。おのずと居住まいを正したくなる。新しい年を清く、正直に生きるためにふさわしい、簡素で美しい正月飾りです。

正月飾り 木

サイズ:
木:W5cm×D5cm×H20cm
和紙:24cm×24cm
デザイン・プロデュース:折形デザイン研究所

[正月飾り 火]

動じないこと。静かであること。その身に火を宿らせるものの、いまは静かな姿です。
茶道の炭手前にも使用される、丸ぎっちょと呼ばれる小ぶりの炭を「火」の飾りのモチーフに、俵型に積んで、帯状の和紙で包みます。
合わせ目である襲の部分には、赤色の「におい」と呼ばれる和紙を挟み込み、色を添えます。
流れるような動きのあるデザインは、風にたなびく炎を思い起こさせます。
もの言わぬ姿でありながら、そこはかとなく静かな情熱を漂わせる、品格のある飾りです。

正月飾り 火

サイズ:
敷板:W24cm×D24cm×H2cm
炭:直径約4.5cm×長さ約7cm
デザイン・プロデュース:折形デザイン研究所

[正月飾り 土]

自然には、色がある。木にも、花にも、それを育てる土にもまた、土地ごとに固有の色があるのだということを、知る。
「土」の飾りは、日本、そして世界各地の土を採取し、その美しさを伝えている美術家・栗田宏一によって採取された奈良の歴史に名高い各地の土を丁寧に乾燥させてガラス瓶に収め、名を冠した和紙を添え、麻苧をもって結び切りました。遠い過去に思いを馳せながら、いまという時間を踏みしめて、生きる。その営みを静かに見つめる「土」の飾りです。

正月飾り 土

サイズ:W23cm×H23cm×D2.7cm
デザイン・プロデュース:折形デザイン研究所

[正月飾り 金]

土の奥深くに埋もれたさまざまな鉱物は、大地からの贈りものである金は、空気に触れても錆びることなく、変わらない輝きを保つ。その姿に、人々は永遠の生命への憧れを重ねてきました。
槌で打ち、薄く伸ばした金箔を、やわらかな風合いのもみ紙で包み、金銀の水引で結び切りました。金に金を重ねた包みは、貴重な物質を包んでいるという、最上級の格を表現するためのものです。日常の細のなかにまたたく、あるかなきかの光を見出す力を。輝きに包まれる日々を迎えるための「金」の飾りです。

正月飾り 金

金:W6.5cm×D6.5cm×H3.5cm
和紙:24cm×24cm
デザイン・プロデュース:折形デザイン研究所

[正月飾り 水]

天からあまねく降り注ぐ、恵みの雫。土に染み、清き水となって再び流れ出すところに、生命が、歴史が育まれます。
奈良県吉野郡・天川村。世界遺産にも登録された霊峰・大峯山の伏流水を、来るべき年の若水に。
神聖な水にふさわしい容れものは、ガラス作家・辻和美の制作。
天からの恵みを余すことなくその身に受け取れるように、との願いを表したかたちです。潤いに満ちあふれた、豊かな一年となりますように、と願いを込めて水を注ぎ、麻苧 で結び切る。飾りは、祈る人の手を経て完成します。

正月飾り 水

セット時のサイズ:直径10cm×高さ25cm
(1点1点手作りのためサイズは異なります)
和紙:24cm×24cm
デザイン・プロデュース:折形デザイン研究所

正月飾り(木、火、土、金、水)

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